PSEの条件
TVチューナーやスピーカーを内蔵していることがPSE対象の条件ならば、一般的にPCモニターにはTVチューナーが内蔵されていないから、スピーカーの内蔵有無でPSEマークの表示が分かれているはずだ。
仮にVideo/HDMI入力端子を有することがPSE対象の条件だとすると、TVチューナーやスピーカーに関係なく、現在販売されている全てのPCモニターにはPSEマークが表示されているに違いない。
上記のPSEマーク表示条件については、以下の調査ログに記載している。
実機確認すれば電気用品安全法でない製品区分を知ることができるだろう。そう考えて、いくつかの家電量販店でPCモニターを見て回った。
販売店で確認することにしたのには、理由がある。
製品一覧は存在しない
PSEマークは、製造や輸入する事業者が製品に表示するものだ。
電気用品安全法に従って各種検査や手続きを経た製品にメーカーが表示するものなので、表示したければ勝手に表示すれば良いというものではないし、対象でない製品に表示することもできない。
だが、電気用品安全法によって対象区分や品目は公開されているが、製品一覧が存在しているわけではないし、いくつかのPCモニターの説明書も確認したが、対象である旨が記されている例はみつけられなかった。
つまり、製品自体を確認してみないことには、対象であるかどうかがわからないのだ。
対象品目は更新される
電気用品安全法の対象は更新される。それまで対象でなかった製品が新たに対象品目に加えられる可能性があるということだ。
ビンテージ楽器が販売できなくなるといった問題(その後、除外扱いに変更)やモバイルバッテリーが対象品目に加えられた件などからも分かるように、購入済みの製品を確認しても現時点の対象品目を知ることはできない。
PSEマークは、製造や輸入、販売する事業者が、販売時に表示すべきものだからだ。
逆に言えば、販売店に並ぶ製品には最新の対象品目が反映されている。PSEマークを表示すべき製品に表示しないまま販売すれば、販売店も責任を問われる。
店頭に並んでいる製品を確認すれば、対象であるかがはっきりするということだ。
PCモニター
確認してみたところ(といっても限られたサンプル数ではあるが)、スピーカーが内蔵されているPCモニターにはPSEマークがついており、内蔵されていないPCモニターにはPSEマークの表記がなかった。
どのモニターもHDMI端子を有していたので、Video/HDMI入力端子の有無は影響していないように思える。
ただし、確認対象としたスピーカーが内蔵されていないPCモニターはACアダプタを使用しており、それがPSEマークを表記していない理由であるとも考えられる。
モニター一体型パソコンとチューナーレステレビ
スピーカーが内蔵されているモニター一体型のパソコン製品を複数台確認してみたが、全てにPSEマークが表記されていなかった。この結果はJEITAが公表している自主基準の内容と一致する。
ただし、全てがACアダプタを使用しており、それがPSEマークを表示していなかった理由だとも考えられる。
パソコンの機能の一部としてテレビジョン受信機やその他の音響機器としての機能が含まれる場合、当該パソコンは対象外
例:電源投入、OS の起動、アプリケーショソフトの起動等の一連の動作を伴うもの。
JEITA IT関連機器の電気用品安全法に対するJEITA自主運用基準
https://home.jeita.or.jp/ite/itestc/data/JEITAapplyCD-ROM.pdf
上記の自主基準については、以下の調査ログに記載している。
チューナーレステレビは、スピーカーを内蔵しておりHDMI端子も有するが、「例:電源投入、OS の起動、アプリケーショソフトの起動等の一連の動作を伴うもの」にも当たるので、PSEマークの表示対象であるかは気になるところだ。1社のみ店頭に並んでいる製品があったが、残念ながら壁際に展示されており本体の裏側を確認することができなかった。